JSRT企画

 JSRT企画 ① DR班     10月11日(土)10:00~11:00 第3会場
ポジショニングの再現性〜膝関節〜

座長 : 岩手医科大学内丸メディカルセンター   太田 佳孝
演者 : 青森県立中央病院  若佐谷 拓也
かづの厚生病院   山本 摩耶
東北大学病院   川畑 朋桂

 一般撮影はCTと比較して低線量で撮影可能であり,経過観察に適した検査法です.経過観察では前回画像との比較が診断の鍵となりますが,ポジショニングに差異があると正確な評価が困難となることがあります.そのため,ポジショニング再現性の向上を目的に補助具を導入する施設も多く,補助具の活用は再撮影の削減とともに,再現性の高い画像取得に寄与します.
 近年ではAIを活用したポジショニング支援ソフトも登場し,明確な撮影基準に則って撮影を判定します.また,業務支援の側面性を持ち,撮影経験の浅い技師の支援や,撮影データの蓄積による個別学習ツールとしての活用が期待されています.
 本セッションでは「ポジショニングの再現性~膝関節~」をテーマに,膝関節側面像における補助具とAI支援ソフトの有用性についてフォーカスします.
 膝関節は大腿骨および脛骨の内外側で異なる関節面形態を有し,靱帯の緊張状態,屈曲時のねじれ運動などの個体差が大きく,変形性膝関節症などの病態が加わると再現性の確保が困難な部位です.加えて近年,治療法においてもロボット支援手術によるtotal knee arthroplasty :TKAが国内で導入され始め,再現性の高い画像により治療経過を評価する必要性が今後益々求められます.
 本セッションでは,補助具を用いた取り組み(青森県立中央病院 若佐谷拓也氏),AI支援ソフトの使用経験(かづの厚生病院山本摩耶氏),補助具とRIS情報を組み合わせた事例(東北大学病院 川端朋桂氏)を各演者より報告いただき,膝関節撮影の精度向上について議論します.
 是非会場にお越しいただき,膝関節撮影を通じてポジショニングの再現性について活発な議論をしましょう.
JSRT企画 ② 乳房班     10月11日(土)17:00~18:00 第3会場
もっと知ろう!ディジタルブレストトモシンセシス

座長 がんセンター新潟病院  長 和弘
1、「トモシンセシスって何?~ディジタルブレストトモシンセシスの使用経験~」 弘前大学医学部附属病院   杉沼 愛花
2、「ディジタルブレストトモシンセシスの品質管理」                   東北大学病院   千葉 陽子
3、「トモシンセシスの線量測定 ―トモだからといって怖くない―」            東北大学病院    齋 政博

 ディジタルブレストトモシンセシス(DBT)が誕生してからおよそ15年がたとうとしておりますが,ようやく東北においても,トモシンセシス搭載装置を導入している施設が増えてまいりました.しかし,トモシンセシス搭載装置を購入したい,運用がわからない,メリットデメリットがわからない,導入したものの,品質管理方法がわからない,などという声が多数聞かれます.また,DBTの品質管理はIEC(61223-3-6)規格をもとに,日本においてもJIS Z 4752-3-6:2023が制定され,品質管理が行いやすくなってきました.そこで,今回は弘前大学医学部附属病院の杉沼先生より,トモシンセシスの基礎と病院での使用経験.東北大学病院の千葉先生より,現在多くの方が悩まれている品質管理について.そして,ブレストトモシンセシスの線量測定と,今年度改訂されたDRLs2025について,DRLs2025 プロジェクトチームメンバーであります東北大学病院の齋先生より,貴重な講演をしていただきます.東北におけるトモシンセシス搭載装置の普及は,これからもっと増えてくると思われます.今後のマンモグラフィ業務,品質管理,そして知識の向上に大きく役に立つ内容だと思っております.
JSRT企画 ③ 血管・IVR班     10月11日(土)17:00~18:00 第1会場
検査画像から読み解く次の一手

座長 : 東北大学病院    中田 充
青森県立中央病院  伊丸岡 俊治
1.脳梗塞IVR      岩手県立中央病院    千葉 虹希
2.大動脈瘤IVR      新潟大学医歯学総合病院     新田見 耕太
3.外傷IVR          太田西ノ内病院    瀧田 幸子
4.腹部血管閉塞症     青森県立中央病院    葛西 健之

 高度な画像診断装置の普及により,診断から治療(IVR)への移行を判断するスピードは,医療安全に直結する重要な要素となっています.しかし,部門横断的な連携が不十分である場合,造影検査やIVRの開始タイミングを逃し,救命率やQOL(生活の質)に悪影響を及ぼす可能性があります.
 CTやMRIにおける画像所見に対しては,造影検査や緊急IVRへの移行を常に念頭に置いた「気づき」が求められます.そのためには,画像読影力の向上が不可欠であり,急変リスクを早期に察知するスキルが重要です.また,早期の情報共有を通じて,次なる展開に的確かつ迅速に対応できる組織力も必要とされています.
 本企画は,画像所見からIVRへの進展を的確に予測し,現場対応力を高めるスキル向上を目的としています.
JSRT企画 ④ DR班     10月11日(土)10:00~11:30 第3会場
医療機関間画像情報連携の課題と今後の展望 ーアンケート報告ー

座長 : みやぎ県南中核病院  坂野 隆明
演者 : 東北大学病院  志村 浩孝

 医療機関間での患者紹介時に,医用画像データをCD-Rなどの可搬媒体に保存して提供するPortable Data for Imaging(PDI)は,現在も多くの施設で標準的に運用されている.
 「患者紹介等に付随する医用画像についての合意事項」は日本放射線技術学会,日本放射線技師会を含む関係7団体が紹介等の目的で医用画像を可搬型媒体経由あるいはネットワーク経由で他の医療施設に提供する際における臨床現場での混乱を未然に防ぐために合意したもので,2016年9月に改定されました.
 しかし,改定後9年近く経っても,取り込めない画像や多様なトラブルが継続的に発生している状態かと思われます.
 そこで,東北地区の様々な施設にアンケート調査を行った結果を報告し,参加者と情報共有を行い,2016年改定の合意事項との乖離と改善余地を分析し,今後の展望を検討する.
JSRT企画 ⑤ CT研究班・医療安全班 合同企画     10月12日(日)13:00~14:30 第1会場
CT検査における医療安全・・・・・どうする?

座長 : 山形大学医学部附属病院  保吉 和貴
山形県立中央病院  荒木 隆博
1.CT室における造影CTに伴う医療安全の再考 〜看護師の視点より〜       青森県立中央病院 對馬 真貴子
2.タスクシフトを意識した運用と実例(仮)                                                   青森市民病院  横山 幸夫
3.いつものCT検査をもっと安全に:私たちのベスト気楽ティスな取組み 岩手医科大学附属病院  千葉 工弥

 CT検査は,診断精度の向上と迅速な臨床判断を支える,現代医療に不可欠なモダリティです.私たち診療放射線技師にとって,日常業務の中心を占める存在であり,その安全な運用は常に高いレベルで求められています.検査件数の増加や多様化する臨床ニーズに加え,高齢者対応や造影剤の適正使用,緊急検査対応など,安全管理上の課題はますます複雑化しています.
 2025年3月には,医療事故の再発防止に向けた提言第3号の続報が公開され,診療放射線技師が日常的に使用する造影剤に関連したアナフィラキシーによる死亡事例が,他の注射剤と比較して依然として多いことが明らかとなりました.医療安全は,今まさに我々が真剣に向き合うべき最重要テーマです.
 本シンポジウムでは,「医療安全を軸としたCT検査のあるべき姿」に焦点を当て,タスクシフトや多職種連携が進展するなかで,診療放射線技師が果たすべき新たな役割と,その実践に必要な知見を探ります.
 前半では,青森県立中央病院放射線部主幹看護師の對馬真貴子先生より,穿刺時の安全対策や患者対応におけるリアルな実践,そして看護の視点からCT室における医療安全に関する基礎知識をご紹介いただきます.看護師の視点を学ぶことで,より安全な検査環境づくりのヒントが得られるはずです.
 続いて,青森市民病院の横山幸夫先生からは,タスクシフトを意識した運用の実例と,日常業務での工夫について具体的にご講演いただきます.
 後半では,岩手医科大学附属病院の千葉工弥先生が登壇し,CT部門における医療安全体制の構築と,現場で実践可能なリスクマネジメント策について,豊富な経験とエビデンスに基づき解説いただきます.
 最後は,保吉和貴先生と荒木隆博がモデレーターを務める総合ディスカッションで,各講演のエッセンスを掘り下げ,明日から現場で実践できる“安全文化のヒント”を参加者全員で共有します.
「CT検査における医療安全……どうする?」
 その答えを,現場で実践する私たち自身の手で見つけましょう.皆様のご参加を心よりお待ちしております.
JSRT企画 ⑥ 放射線治療班     10月12日(日)13:00~14:00 第3会場
放射線治療におけるタスク・シフト/シェアを考える

座長: 東北大学病院  佐藤 裕幸
弘前大学医学部附属病院  小原 秀樹
1.放射線治療計画作業の補助  白河厚生総合病  高橋 健一
2.患者位置情報の一次照合   青森新都市病院   富永 匡

 2021年5月に診療放射線技師法が改正され,診療放射線技師の業務拡大に伴い,タスク・シフト/シェアの重要性と責任が増した.一方で,働き方改革により業務の効率化と超過勤務の削減が求められており,これら二つの方向性は相反する面も含んでいる.タスク・シフト/シェアによって,特定の人に業務と責任がさらに集中することもあり,スタッフ間の業務バランスが崩れる懸念もある.東北・新潟地方は,経営的観点からもマンパワーが十分でなく,特有の悩みを持っている施設も少なくないと推察する.良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するために,マンパワーの効率的活用は有益である.
 本企画では,お二人の先生方より,放射線治療計画作業の補助および患者位置情報の一次照合に関してご講演いただく.各施設における課題や問題点を踏まえて,業務効率化のポイントや考え方などテクニカルな内容および人材育成や施設内の標準化を説明していただく予定である.また,タスク・シフト/シェア前後での業務スケジュールへの影響や業務量の変化についても触れる予定である.各施設で実際に行っている事例を含めて課題の共有および対応策を議論し,解決への一助を目的とする.治療現場と研究活動において活躍されている講師の先生方より実践的な内容を解説いただき,若手からベテランの方まで多くの皆さまと改めてタスク・シフト/シェアを深掘りする企画とした.当日は,実施している施設・実施していない施設の方々から様々なご意見を頂けますと幸いである.
JSRT企画 ⑦ MR班     10月12日(日)14:00~15:00 第2会場
アーチファクトから学ぶ MR 撮像技術

座長 : 新潟大学医歯学総合病院   齋藤 宏明
岩手県立中央病院   藤村 雅彦
岩手医科大学附属病院    菊地 啓
八戸市立市民病院  杉本 真一郎

 これまでのTCRTでは「エキスパートから学ぶMR撮像技術」と題し,教科書の内容や各地域で行われる基礎講習の枠を超えて,エキスパートが思う経験則や温故知新を踏まえた観点から基礎技術および臨床技術を学んできた.今年度は昨年度と同様に,MRI検査に関わる技術者のための「アーチファクトから学ぶ」MR撮像技術を企画した.聴衆自らが主体的にMRI画像を観察し,そのアーチファクトの発生由来を考え,さらに対処法を検討する実践的なプログラムとしたいと考えている.
 青森県と岩手県の講師2名から出題されるアーチファクト画像をクイズ形式で会場で聴衆に解答を考えていただく.講師から解答と解説を行い,アーチファクトに対する理解を深めていきたい.出題するアーチファクトについては学会期間内であることを考慮し,日常的に遭遇するものを中心に初学者にも役立つ内容としたい.
 当日会場に集まる技術者同志の対話も有意義なものになると思っており,ぜひ現地での参加をお勧めする.
JSRT企画 ⑧ 核医学班     10月12日(日)14:00~15:00 第3会場
脳血管障害の検査 - CBF画像を掘り下げる

座長 : 秋田県立循環器・脳脊髄センター 佐藤 郁
1.「CT検査における脳血流・循環検査」   秋田県立循環器・脳脊髄センター 大村知己
2.「核医学検査における脳血流・循環検査」秋田県立循環器・脳脊髄センター 佐藤 郁

 近年,急性期虚血性脳血管障害に対しては,静注血栓溶解療法(rt-PA)や血栓回収療法が普及し,治療開始までの時間が極めて重要視されています.急性期の画像診断では,主に単純CTやMRI検査によって病変の有無,範囲,そして閉塞血管の同定が行われます.
 一方,慢性期虚血性脳血管障害の治療方針を決定する上で,脳血流量(CBF : cerebral blood flow)などの脳循環動態パラメータの評価が不可欠です.現在,多様なモダリティでCBFの測定が可能ですが,それぞれの測定原理の違いにより,得られるCBF画像を同一のものとして扱うことが難しい場合があります.そのため,測定方法と解析方法などを考慮した上で慎重な解釈が求められます.
 本企画では,CTと核医学検査を用いた脳循環動態評価に焦点を当て,基礎となる測定原理から,解析方法,そして解析パラメータ設定の実際まで掘り下げて解説します.また,臨床における使用方法を整理し,モダリティによるCBF画像の違いと臨床的意義について理解を深めることを目的とします.被検者の病態把握から治療の適応評価を行う重要な検査ですので,この機会に改めて基礎から見直し,理解を深めていただくことを期待します.