大会企画

 実行委員企画シンポジウム①          10月11日(土) 15:40~17:00 第1会場
We can Transformation! 共創と共業

座長 : 弘前大学医学部附属病院 成田 将崇
八戸市立市民病院  佐藤 匠

1.現場から考えるタスクシフト ― 実践から見えた共創・共業の課題と可能性

竹田綜合病院 鈴木 雅博

2.そのタスクシフト/シェアは誰のため?

星総合病院 続橋 順市

3.DX導入によるCT検査のデータ活用・効率化と時間外勤務実態可視化の実践

東北大学病院 益子 紘夢

4.当院看護部における医療DX(コマンドセンターを中心に)

青森県立中央病院 齊藤 幸子

 近年,少子高齢化や医療人材不足が進む中,医療現場の働き方改革を着実に進めていくためには,医療機関全体としての効率化や多職種も含めた勤務環境改善に取り組むことが不可欠です.患者さんへのきめ細やかなケアによる質の向上やICT技術等を活用した効率化を進めるため,職種を超えた “共創と共業”を進める必要があります.

 本シンポジウムでは,二つのテーマから「共創と共業」の実践について議論を行います.

 一つ目の「タスクシフト × 共創と共業」では,実際にタスクシフトを施行している施設から成功・課題を経験した現場のリアルな声を通して,各職種がどのように関わり合っているか報告いただきます.また,多職種と共に創りあげた教育体制や制度設計など,どのように連携しているかを可視化しながら,タスクシフト・シェアの先にある“共業”のかたちをディスカッションします.

 二つ目の「多職種連携でつくる医療DXの未来」では,DX推進における多職種連携の現状と課題を共有しながら,各職種の視点から業務への活用方法を深掘りし,参加者にとって実践的なヒントやモチベーションを提供します.医療現場のDXはどこまで進んでいるか,どう変わったか,何が足りないのかなど,実務を共有する中での課題と工夫にフォーカスしながら,実際に現場で役立っているDX事例を共有します.

 本企画を通じて,多職種がお互いの専門性を共有しつつ,医療現場における新たな“共創と共業”の形に繋がる事を期待しています.

 実行委員企画シンポジウム②          10月12日(日) 10:40~12:00 第1会場
放射線機器の適正利用と倫理意識の向上について

座長 : 青森市民病院  小澤 友昭
国民健康保険大間病院  森脇 公洋

1.放射線機器の適正利用にあたり~専門家として遵守する法令・倫理~

弁護士法人 伊藤佑輔法律事務所  弁護士 伊藤 佑輔

2.医療機器の不正使用~技師としての倫理観~

青森市民病院 横山 幸夫

3.組織としての改悛

岩手県立中央病院 菅原 正紀

 病院内での医療機器の不正使用は従業員が医療機器を正当な業務以外に使用したり,故意に誤用する不正行為は診療放射線技師としての倫理に反するだけでなく,放射線の安全利用の観点からも許される行為ではありません.患者の安全や病院全体の運営に深刻な影響を及ぼす可能性があり,最悪の場合,医療過誤や訴訟に発展することも考えられ,頭では理解していると思いますが,中には認識不足,認識間違いといったケースも見受けられ,その結果なかなか医療機器の不正使用の報道が無くならない現状があります.
 このシンポジウムでは弁護士伊藤佑輔先生に,医療機器の不正使用についての法的な解釈による解説,青森市民病院横山幸夫先生には,医療機器の不正使用のいろいろなケースと診療放射線技師としての倫理を,岩手県立中央病院菅原正紀先生には,医療機器の不正使用を起こさないための予防と対策を講演していただきます.
 公益社団法人日本放射線技師会には診療放射線技師の倫理綱領がHPで確認できます.こちらを再確認し,このシンポジウムで高い倫理観を得て今後の診療放射線技師としての職務にあたっていただければ幸いです.